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特定非営利法人城塞史跡協会について

1.設立趣旨書

近年の城郭研究における発展には目覚ましいものがあります。各地で城郭研究のための団体が設立され、中世城郭を中心に縄張り図の作成者も増え、多くの城郭史跡の図面が公表されるようになりました。一般の城郭史跡の愛好者によるホームページ等の手段を通じての城郭史跡の現状等についての情報発信も多数なされております。

また、江戸時代末期の台場及びその系譜に連なる明治期の国土防衛のための要塞・砲台、更には第二次世界大戦期における一連の軍事施設等の遺跡(以下「軍事史跡」という。)についても近時、一般市民の関心が高まっており、各地域において軍事史跡保存等のための団体が設立されているほか、軍事史跡を紹介する書籍も近年、刊行数が増えています。そして、文化庁も軍事史跡については、文化財保護法に基づく史跡指定も視野に入れての調査を行ってきているところであり、今後、その史跡としての評価も定まってくるものと見られます。

しかし、以上のような城郭史跡及び軍事史跡(以下「城塞史跡」という。)に対する市民の関心の高まりの一方で、多くの城塞史跡が破壊の危険に晒されているほか、地元での関心がないため自然状態のまま放置されているものも多くあります。また、一部耕地化していた城郭史跡については、耕作放棄等により立入が困難になっているものもありますし、里山の荒廃により山間部にある城塞史跡についてはそこに至る道が不明になっているものも少なからず存在します。そして、国・地方自治体により史跡指定されたものについてすら、保存状態が劣悪で、文化財保護法(昭和25年法律第214号)第1条に規定する「文化財の活用を図る」状態からはほど遠いものが散見されます。

従来、文化財保護・活用の問題については大学等に籍を置く研究者が主に当たって参りました。しかし、城塞史跡は全国に広く分布しているのに対し、研究者の所在地は偏っており、また、その関心対象も研究テーマによって限られてくるため、多くの城塞史跡が保存・活用の関心対象から外れているのが現状です。これは、例えば、各地の城郭研究者の手でなされている縄張り図の発表状況、あるいは一般の愛好家が作成するホームページで紹介されている城塞史跡の分布状況からも明かです。

このような状況に鑑み、我々は、研究者や一般の愛好家の関心が比較的薄い城塞史跡を中心に、その状況を調査してその結果を発信するとともに、必要に応じて城塞史跡の保存管理、環境整備並びに利用について自治体等に対して助言等を行い、あるいは城塞史跡における埋蔵文化財の発掘及び出土品の管理保管並びに公開に関する支援活動を行うことによって、城塞史跡及びその出土品等の維持及び後世への継承に寄与し、更に一般市民が広く城塞史跡について考える契機を作り出して行こうと考えるに至りました。

また、こうした活動により、戦後の高度成長期より一部で見られる城塞史跡活用と称しての史実を無視した過度の史跡改変にも歯止めをかけ、更に、まちづくりにおいて城塞史跡がその本来の意義を有したまま調和させる方途を模索できるものと考えております。

なお、城塞史跡は多くの緑地を含むものであることから、その保存や適正な活用が環境保全に寄与することが大であることは論を待たず、そうした点でも、城塞史跡の保護は有意義でありますし、併せて、我々は、活動を国内に止めず、城塞史跡のある各国においても、地域の人々との協力の下に同様の活動を行い、城塞史跡を通じての国際的な友好・親善・文化交流を図って行くことを企図しております。

以上のような活動の社会的意義と必要性に鑑み、ここまで、何人かが有志として個別行ってきた活動を集約し、その永続性を図る目的で、この度、特定非営利活動法人の設立を企図し、今回の申請に至ることになりました。

以上が、特定非営利活動法人「城塞史跡協会」設立の趣旨であります。

多くの方がこの趣旨にご賛同下さり、本法人設立に向けてご協力下さいますよう、お願い申し上げます。

平成17年4月24日

特定非営利活動法人城塞史跡協会

設立代表者 久保田 正志

2.定款(抄)

第1章 総則

(名称)
第1条 この法人は、特定非営利活動法人城塞史跡協会という。

(事務所)
第2条 この法人は、主たる事務所を東京都文京区関口1丁目25番6号パレ・ドール文京第二502号室に置く。

第2章 目的及び事業

(目的)
第3条 この法人は、広く一般市民を対象として、国の内外における古代から近世までの居館及び城郭並びに近代の要塞及び軍事遺跡その他の史跡(以下「城塞史跡」という。)についての調査を行い、それに基づく情報を発信することで、城塞史跡の保存、管理、整備又は利用を助け、城塞史跡の維持及び後世への継承に寄与し、一般市民の教育の推進、まちづくりの推進、文化・芸術の振興及び環境の保全を図り、併せて国際協力の活動を行うことを目的とする。

(特定非営利活動の種類)
第4条 この法人は、前条の目的を達成するため、次の各号に定める特定非営利活動を行う。

  1. 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
  2. 社会教育の推進を図る活動
  3. まちづくりの推進を図る活動
  4. 環境の保全を図る活動
  5. 国際協力の活動

(事業)
第5条 この法人は、第3条の目的を達成するため、特定非営利活動に係る事業として 次の各号に定める事業を行う。

  1. 城塞史跡に関する調査及び研究事業
  2. 城塞史跡に関する情報の収集及び発信事業
    1. ホームぺージによる城塞史跡情報の発信及び収集
    2. 1の調査及び研究結果に基づく年次報告書の発行
  3. 地方自治体等が行う城塞史跡の保存、管理及び環境整備並びに利用に関する事業に対する助言及び支援事業
  4. 城塞史跡における埋蔵文化財の発掘及び出土品の管理保管並びに公開に関する支援事業
  5. その他、目的を達成するために必要な事業

(以下、略)

3.事務所

東京都文京区関口1丁目25−6パレ・ドール文京第二502号室


特定非営利活動法人城塞史跡協会
作成2006-02-07、更新2012-11-10
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